スキーシーズン終了と月山スキー

5月20日の月山満喫をもちまして今シーズンのスキーレッスンは終了いたしました。沢山の皆様にご参加いただきまして誠にありがとうございました。

雪がよく降り天候や自然と向き合って状況を楽しんだシーズンでした。今シーズンの締めとして最終ステージの月山期を振り返ります。

下見。今シーズンは雪の層が柔らかかったよう。ミルフィーユのようなギュっとした層と言うよりはカステラのようなふんわりした層が重なっていた。大量に雪が降り続いた日が多かったと想像する。雪解けは地表から始まりぱっかり割れたクレパスが多くありました。ボクらが楽しむことのできる斜面は毎年同じではない。今年は特にハードな印象だったが毎日下見をしているうちに滑れる斜面楽しむ斜面のイメージも膨らんだ。

経験。月山は豪雪地帯。時代の流れでスキー場としての人工的な管理や快適を求める声もあるそうだが容易ではない。これだけの雪のボリュームがある場所は海で例えるのなら大海の真ん中にいるようなものだ。日によって素晴らしい日も厳しい日もある。だから滑走エリアは固定できるものではなく目の前の自然を観察して向き合いながら滑り込める場所やタイミングでいただく。移動、トラバース、滑走、下山(ゴール)までの色んなドラマを想像しながら。今シーズンも月山らしいそのまんまをみんなで感じ楽しめた。

トラバース、下る、登る。スキーは滑ることがメインではあるが、移動手段の経験や技術を深めることも視野が広がり自由に動けるし滑りも強くなる。登りはつま先を蹴り込んだり踵を踏み込んだり、拇指球へ小指球へ傾けたり緩めたり足首を締めたりして谷足山足の両足でバランスをとるからスキーと同じ。登った後のビール!ビール!は格別だしきっと体力も向上するんじゃないかな。

お手入れ。沢山の冬芽の殻が散り、雄花とその花粉も雪の上一面に拡がった。ブナの実の豊作年らしい。雪面のバクテリアも手伝って黒くなり樹脂のようなものがスキーにくっついてまったく滑らないから毎日のお手入れは欠かせない。このベタベタ現象は我々にとっては困りごとだけど自然にとっては意味のあることに違いない。

夕方の集い。年々ワイルド感が増していく夕飲みのひととき。アカゲラやフクロウ、ヒメネズミやウサギ、クマだってやってくるブナの原生林で集えるなんてめちゃめちゃ月山っぽいんじゃない!?ってスノクエにお付き合いありがとうございました。